生きづらさの原因は「本当の自分」を拒絶する自分

親子関係
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「本当の自分」を恐れる私たち

以前も書きましたが、自分を受け容れた限度でしか他人を受け容れられません。でも、頑固な方ほど「本当の自分」を受容することに抵抗があるようで、散歩を嫌がる犬のように踏ん張る抵抗感が強く伝わってくるのです。

誰しも自分が一番大切という「健全な自己愛」があります。でも幼少期に、親から「本当の自分」であることを否定されると、自然な欲求や感情を抑圧するクセがついて、健全だった自己愛がしぼんで、歪んだ自己愛(エゴ)が心を支配するようになります。

つまり、健全な自己愛(たましい)は「本当の自分」を求めますが、歪んだ自己愛(エゴ)が「本当の自分」を恐れてこばむという葛藤に引き裂かれているのです。これは、人間の苦しみの根源的原因ではないでしょうか。

この歪んだ自己愛は、真っ暗な海に飛び込むような「恐怖心」として反応しており、「とにかくそっちには行きたくない~。」と伝わるのです。親だけではなく、自分でも「本当の自分」を否定していると、触れたくない「パンドラの箱」のように感じるのでしょう。

「本当の自分」に飛び込んでしまいたいのに、恐れ(エゴ/防衛意識)が心にブレーキをかけている状態ですが、この恐れ/エゴを乗り越えて「本当の自分」であることを自分に許可することが、自分を愛するということです。

あなたもナルシストかもしれない

特にナルシストは「本当の自分」を拒絶するエネルギーがすごいです。一般的にナルシストは「自己愛が強い」とよく言われますが、この自己愛は「本当の自分」を愛しているのではなく、本当の自分を拒絶した結果生じた「歪んだ自己愛」です。

自己愛性パーソナリティ障害の場合は「病的な自己愛」と言えますが、”否認の病”と呼ばれるくらい本人は自己中心的思考を頑として認めません。私の経験では、3~4人に1人は「自分の内面と向き合う」ことを拒否するナルシスト傾向を感じます。

偏りが極端でバランスを失った状態です。その原因として、幼少期の「拒絶体験」も考えられますが、生まれつき「孤独感」を抱えていたり、本人の気質が極端に強烈という場合もあります。(私の母は3歳の時点ですでに親より偉い存在になっていたようです)

「自分は大丈夫」と思い込んで、必死に自己防衛しているのがナルシスト。ここまでご覧になってお分かりになると思いますが、ナルシストは自分が嫌いだから他人も嫌いなのです。「自分の心」との交流を遮断して、他の人とも心の交流をしようとしません。

そうすると、自分との「繋がり」を感じないことから「健全な自己愛」が不足して、人と「愛」を分かち合うことができなくなります。独り占めしないと不安で不安で仕方ないのです。共感性が欠如する原因はここにあるでしょう。

したがって、多くの人間関係で悩むことになりますが、私の母のように自己愛性PDにまでなると、本人が悩まない分、子供が「親の病理」を病気として表現することもあります。自己愛性PDは外面がいいので、職場や地域社会などでは「理想の自分」を演じており、家族に見せる傍若無人な振る舞いは決してしません。

本人が内側から「心のドア」を開ける決意をしないかぎり、本質的に問題解決できないのはナルシストさんも同じで、本音に目を向けず「いかに自分以外を変えられるか」という点に執着します。自分を変えないと何も変わらず、同じ悩みに苦しむだけだというのに…。

自分の内面に触れるくらいなら、他人(外界)に依存してストレスを抱えるほうがマシと思い込んでいるよう。それくらい自分の内面(無意識に抑圧した欲求や感情)に意識を向けたくないのです。それでいて、いつも欲求不満でイライラして、周囲に八つ当たりするのですからねぇ…巻き込まれるほうは迷惑ですよ。 こうしてナルシストさんは「本当の欲求」を拒絶して深い孤独にハマり込みます…。

「本当の自分」で生きるには

では、どうしたら私たちは、自立(エゴに気づいて健全な自己愛を育むこと)ができるようになるのでしょうか。私たちに出来ることは、恐くても自分の中にある「無意識の欲求と感情」に意識を向け続けること。今まで抑圧して、ま~ったく意識して来なかった「欲求や感情」を意識するしかありません。

時間をかけて「偽りの自分」を築いてきたのですから、簡単な解決方法を望むのは都合がいい話ですよね?自分と向き合う苦しさを通して心が解放に向かいます。そして、その苦しみこそ、あなたに必要な”成長痛”。人が成長するときには必ず痛みが伴います。痛みを避けてきた結果が「今」ですから。

ほとんどの方が「本当の自分」に触れることに恐れを抱きます。だからこそ実際の面談では、”北風と太陽”の太陽に従い「ご相談者の成長」を待ちます。ただただ注意深く見守りつつ寄り添う。ご本人の自力も使わないと気づきが起こらないので、ご相談者の自己治癒力を信じて待ちます。

断捨離にも共通しますが、”対象物”が自分にとって大事(有効な自己防衛策)というしがみつきがあると、手放す決意を待つしかありません。特に、その人の人生を作ってきた「核となる思考のクセ」は、それまでの”人生基盤”を失うことになるので、抵抗はより大きいです。

私自身の場合、病気を通していくつかエゴを外した後、大きなエゴが外れる際に大変苦しんだことがあります。ポコっと”エゴの枠”が外れた瞬間は、とてもスッキリしましたよ。急に重荷が無くなって心を解き放たれたような、エネルギーの”つまり”が取れて体も軽く感じました。

黙っていても、潜在意識が「もうこの生き方は不要」と手放したら、自然と顕在意識がキャッチしてエゴと向き合う時が来ます。人生計画・宿命ですね。プロセスは運命なので自由です。

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