人生の転換期:予兆・時期・注意点
予兆としては、これまでの「生き方」「やり方」が通用しなくなります。仕事やプライベートで「迷い」が出てくる方もいるでしょう。
人生の転換期とは、エゴ(自己防衛意識・ナルシシズム)を克服して、子供から大人へ「人格的成長」を体験する、いわばスピリチュアルな成長期です。
個人差はありますが、男性は30代前半~40歳頃/女性は20代後半~30代後半に転機を迎える方が多く、この時期に自立(エゴを克服)しないと40代以降に大きな影響が出ます。
うすうす気づいてはいたけれど、「本心」と向き合うのがコワくてエゴを無視し続けた結果、身動きが取れないほどエゴが膨らんでいる方も大勢いるため、注意が必要です。
また、反抗期に親離れせず、親子共依存のまま大人になった方にとっては、先送りした親子問題を清算する心理的・社会的自立の時期でもあります。
正しく「親と子の関係」を卒業しないから、一人の人間として「男と女の関係」に移行できず、恋愛や結婚でつまづくのです。(それも学びですけどね)
転換期にエゴやナルシシズムを克服して、”親と子”の主従関係から、自立した大人どうしの対等な親子関係に成長してください。
ところで「人生の目的」というと、仕事や結婚を想像するかもしれませんが、それらは二番目の目的であり、一番大事な人生の目的は、認めたくないエゴを認めて『人間の器』を広げること。
無意識の領域に抑圧した「ズルい自分」「利己的な自分」「傷つくことへの恐れ」を認めて受け入れることで、人格が統合されて望む人生に近づけます。
エゴは悪者ではなく、あなたの大事な一部です。エゴに気づいて改めることを人生の第一目標にしてください。これまで他人に向けていた意識を自分の内面に向けましょう。
スピリチュアルアドバイス
この時期は失業・倒産・離婚・病気・借金・大失恋・裏切りなど、喪失体験を通して自立を学ぶ方が多くいます。(起こる出来事は生まれる前に自分で設定済み)
私たちには「自分の命を自分で育てる」スピリチュアルな使命があるため、人生では必要な時に必要な事が起こると覚悟してください。
人生で困難を体験した時は、「エゴに気づきなさい」「本来の自分からズレてるよ」という、たましいからの警鐘(目覚まし時計)です。
私の場合は、うつ病で5年間療養して仕事や沢山の時間を失いましたが、傲慢なエゴで生きて来たことに気づき、本来の生き方を取り戻すきっかけとなりました。
一見”不幸”な出来事も、学んでしまえば必ず乗り越えられます。私も当時は辛かったのですが、本来の自分の生き方を取り戻せたので、今では病気に感謝しています。
もし、心が折れそうになったら、すべては順調で人生の目的に従っていることを思い出してください。自分で決めた人生設計ですから、間違いはありません。自分を信頼してください。
誰かを責めたくなる出来事は、自ら設定した「本来の自分」に目覚めるチャンス。行動(何をするか)の前に、無意識(心のあり方)に意識を向けましょう。
エゴを具体的に言うと、プライド・頑固・疑い・固定観念・先入観・自己正当化・責任転嫁・自己憐憫・依存・執着など。エゴを認めて自分自身を許すと、「本来の可能性と能力」を発揮できます。
人生に必要なものは自分の中にそなわっているので、エゴを克服して「自分軸」を確立すれば、他者の承認や評価も必要ありません。
スピリチュアルな結婚適齢期
スピリチュアル的には、結婚も自立(エゴを克服して自分を愛する学び)です。時代と共に「たましいの成長プロセス」が変化しているため、昔と今とでは適齢期に大きな違いがあります。
高度経済成長期は、結婚生活を通して、未熟な者同士が譲り合い、一人前になる成長プロセスだったので、適齢期は20代でした。まず結婚して、後から自立(エゴを克服)する時代です。
一方、先行き不透明な現代では、成長プロセスが変わって、先に自立(エゴを克服)してから結婚すると、精神的にも経済的にも安定しやすくなっています。
晩婚化も自然な流れであり、「安定」を目的に結婚すると「不安定」を体験する時代となりました。
転換期のなかでも、女性の28~33歳頃/男性の30~35歳頃は、知識だけを卒業して「体験的」に学びを得る時期です。この時期は結婚の前に、自分のエゴを克服したほうが良いかもしれません。
人間の最大欲求は「幸せ」ではなく「安心」ですから、エゴを安心させるために焦って結婚して、ゆっくり後悔する人も大勢います。
「結婚できない不安」「子供を持てない不安」は、別の問題(親子の自立・経済的自立・世間体・思い込み)から逃れるために、自分で創り出した幻想です。
特に優柔不断な男性は、慎重になりましょう。何年付き合おうが、恋愛と結婚は別です。(後悔している男性が多いんですよ)一度、結んだものを解くのは、ほぼ不可能と覚悟してくださいね。
男性は仕事を通して「自分の器」を広げる成長プロセスを歩んでいるので、転換期は仕事で成長することをお勧めします。
そもそも、エゴを手放さないと「本命」とは出会えません。ほとんどの人が、エゴの思い込みで本命以外の人と結婚しています。(それも生まれる前に決めていますけどね)
一般的に女性は30代後半、男性は40歳前後にならないと「器」が育たず、自分と相手をありのまま受け入れられません。(男性は出来不出来の差が激しい)
心の寂しさ、性的欲求不満の解消、世間体、見栄、同調圧力を動機に結婚すると、破たんを招くでしょう。行動の動機にエゴがあると、結果(現実)にもエゴが表れます。
ただし、「仕事を頑張れば幸せな結婚ができる♪」という期待もエゴです。一見平和な家庭でも、信頼関係が築けておらず、すきま風が吹いていることもよくあります。
愛するとは与えることです。人間は自立して、初めて他者と「愛」を分かち合えるようになります。
子供の人格のまま結婚して、夫婦間で母性愛や父性愛を求める「共依存夫婦」は非常に多く、いつも子供が犠牲になって「負の連鎖」が続きます。
あなたが自立すれば、自立した相手と引き合うので、浮気の心配など皆無ですよ。
人生の午後:40代以降に後悔
最近「40代・転換期」という検索をよく見かけます。
人が成長するときには痛みが伴うもの。でも、痛みを避けて「嫌なこと・面倒なこと」を先送りしていると、”人生の午後”で後悔するでしょう。
私が知る限り、40代以降に大きな問題を抱える方は、20代~30代で手放すべきエゴを放置したため、問題が悪化した方ばかりでした。
エゴ武装を解除するどころか、強化して来てしまったのです…。
例えば夫婦関係で悩んでいる方は、「私の人生これでいいのかな」という【不安】が意識に上がっても、「一人になるよりは夫や姑に悩むほうがマシ」という【不満】に依存してエゴを悪化させます。
ご相談を伺っていても、もう少し早い段階で対処しておけば、ここまで大事にはならなかったのに、とたびたび思います。
看護師さんによると、人生の最期に「もっと自分に正直に生きるべきだった」「あんなに我慢するんじゃなかった」と後悔する方も多いそう。
世の中に問題の無い人はいませんが、皆、孤独を恐れて自分を苦しめています。もっと「自分」を大事にしましょう。
「我慢」という解決にならない解決方法を選択すると、「本来の自分」を見失います。