たとえ母親に愛されなかったとしても、あなたの価値とは無関係です。「私は価値が無いから愛されなかった」とは思わないでくださいね。
お母さんは「人を愛せるほど成熟していない」だけで、あなたの価値とは無関係なのです。
もし、あなた以外の兄弟姉妹の誰かを可愛がっているように見えても、実際は「自分に利益を与える子に関心を与える」という利害関係であり、この手の母親は自分以外の誰も愛してはいません。
母親から関心だけでも与えてもらえることは、幼い子供にとって大変大きなことではありますが、「母親を喜ばせる条件付き」ですから「真の愛情」とは別物です…。
こういったケースでは「私の母親は人を愛せない」と真正面から事実を受けとめることが、良いのではないかと私は思います。
この事実を受けとめるだけでも大変苦しいものですが、事実を否定したり抵抗しようとすると、翻弄されてもっと苦しめられることになります。
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母親が子供を愛せない理由はいくつか考えられます。一番考えられるのは、母親自身がアダルトチルドレンということ。
さらに、とても悲しいことですが、世の中には自分以外の人を愛せないナルシスト(自己愛性パーソナリティ障害)もいます。
ナルシストは情緒的交流(心のふれあい)ができません。母親がナルシストの場合、愛情を求めても傷つくだけなのです。
いま私達にできることは、相手の問題に振り回されるのではなく「受け容れる」こと。心に深い傷を抱えている方は、傷を癒しながら改めてご自分の人生を再構築して行きましょう。
私がお勧めしたいのは、葛藤(出せなかった怒り)と向き合うことで母親の愛情を超える【大きな愛】を獲得して、自立(エゴに気づいて健全な自己愛を育む生き方)を体得することです。
思考で「こういう人だから」と諦めるのはエゴ(歪んだ自己愛)ですが、認めたくない「無意識の欲求や感情」と向き合って自立が進むと自然と気にならなくなります。
我以外皆我師(われいがい みな わがし)
出会う人や起こる出来事に「良い悪い」の価値を付けるより、すべてを”先生”にして気づきを得ると、エゴを落として成長できます。
自分を傷つけた相手を許せようになることが自立(エゴに気づいて健全な自己愛を育む生き方)ではないでしょうか。