交流分析における機能不全家族の考え方
◆交流分析による「過去」との決別
よく機能している家族の子供の特徴
◎「自分は幸せだ」という感覚を持っている
◎自分はこの家族に属している、この家庭の一員だ、自分は家族のみんなから愛されていると考えている
◎見捨てられる不安や恐怖が無い
◎父の酒を買いに行ったり、父から殴られる母をかばったり、母の愚痴を延々と聞かされるなど、親の負うべき責任を子供が負わされることがない
◎困ったら助けてもらえると信じている
◎家族は人間的であるが、完全ではないことを知っている
◎人はみなミスを犯すものだから、人には優しく寛容でなければならないと思っている
機能不全家族の特徴
◎家庭内に絶対のルールがある
◎アルコール依存症など、家族内に問題があるのに解決しようとしない(変化に対する抵抗)
◎身体的、感情的、性的虐待が行われるが、家族は多くの場合、じっと耐えている
◎父の暴力から子供を守らない、黙認する母(共依存)
アダルトチルドレンが演じる「役割」の例
◎生真面目で外面がよい優等生、家族の期待を一身に背負うヒーロー、しっかりした子(家族の痛みは和らぐが本人は人生を楽しめない)
◎いけにえ・トラブルメーカー(一家の悪い部分を全部背負って非行に走る)
◎親代わりの救済者(けなげな優しい子、親のカウンセラーや保護者、自分を犠牲にして家を守る)
◎おどけ者、ファミリーペット、道化役(みんなを笑わせるが内心は寂しい)
問題を深める「共依存」と「禁止令」
◎「共依存の母」は昔の日本の母親像と同じで、自分の感情を見極めたり、表現する力や意欲が無く、「私さえ我慢すれば」という思い込みに支配されている
◎融通性のない生活スタイル、自然に振る舞うことが出来ない家庭
◎子供は受容と拒絶の二重拘束によって、にっちもさっちもいかない
禁止令とは
◎言葉ではない非言語的メッセージ
◎親の生き方、生活態度で子供にメッセージを発信する
◎親が不安あるいは欲求不満のとき、親は無意識に禁止令を出している
◎大人になった今なら、禁止令の呪縛から自分を解放することができる
禁止令の種類
1.存在するな(お前は迷惑な存在)
2.子供であるな(楽しんではいけない)
3.男(女)であるな
4.成長するな
5.近づくな(親密になってはいけない)
6.実行するな
7.達成するな(成功してはならない)
8.健全であるな(健康・正気であるな)
9.重要であるな
10.属するな(仲間に入ってはならない)
11.考えるな
12.自分の感情を感じるな
13.欲しいものを要求してはならない