大人のADHD・アスペルガー・自己愛性人格障害:支援できる人と難しい人の違い

大人の発達障害

私は、発達障害の父と自己愛性人格障害の母から虐待を受けて育ち、これらの障害について数多くの問題点を見てきた経験があります。

現在、自立コーチングをしていますが、発達障害やパーソナリティ障害がある場合、支援できる人と支援が難しい人の「差」を感じることが何度かありました。

支援できる人
=素直さが残っている

支援が難しい人
=素直さがない、病的に頑固
=自分を変えたくないけど、苦しみからは逃れたい

誰でも成長する可能性はあります。

ただ・・・

残念ですが、相談者によっては支援が難しいことがあるのも事実で、特に精神疾患や発達障害がある方は、その傾向が顕著に現れます。

私としては、自分の問題を自覚できない方(メタ認知能力が低い方)は支援が難しいです。

自力で幸せになる努力は一切せず、他人に依存する努力ばかりやっている人(誰かがなんとかしてくれると思い込んでいる人)は、どうにもなりません。

苦しみを解消したいお気持ちはよく分かりますし、自分のエゴを認めたうえで「未解決の感情」を吐き出すのであれば成長の余地はあります。

でも、「自分は悪くない。とにかくグチや不満を聞いて欲しい」という相談動機であれば、私ではお役に立てません。

私は「自分を変えて問題解決したい方」を支援したいので、自分を変える気が無い方はお断りしています。

悩みを解決するには「素直さ」すなわち「成長意欲」が不可欠です。「ああ言えばこう言う」ばかりで、自己正当化を延々と繰り返されたら、私もウンザリします(涙)

どの相談者さんも意味があって出会っているので、私も学びがありますし、グチが悪いわけではありません。

ただ、もうすでに自分の人生を決定する力がある大人なのですから、幼稚な甘えを許してくれるのは自分の家族だけという理解はして欲しいです。

しかもその”甘え”は、認めたくない自分の欠点や弱点(=承認欲と支配欲)を無意識に抑圧していることに起因しています。

精神科医の先生も仰っていますが、カウンセリング/コーチングは「受け身」で利用して効果が出るものではないので、あなたが話したいことを話すだけでは効果は得られません。

英会話学校に例えると、お金を払って教室に来ても、「さぁ私をペラペラにして!」と座っているだけでは、英語が上達しないのと同じです。

子供ならいざ知らず、エゴ(承認欲と支配欲)を強化してきた大人の場合は、本人が意識して学ばなければ何も身につかないのです。

カウンセリング/コーチングも、本人が素直に自分の心と向き合って「思い込み」に気づく努力をすることで解決に至るため、自分を変えたくない人は、お金と時間がムダになってしまいます。

カウンセラー/コーチは”魔法使い”ではありません。問題の原因(成長を妨げるエゴ)を探して、相談者が自立(エゴを克服)するサポートをすることが私の仕事です。

多動/衝動性が非常に強いケースを何度か経験させていただいたので、私が支援できる人と難しい人の違いを考えてみました。

AさんはADHD傾向が強く、BさんはADHDとASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー症候群)の傾向を感じますが、愛着障害、パーソナリティ障害、精神疾患の可能性もあります。

異様なまでの「頑なさ・不安感・極端な思考・執着心・依存心」が印象的でした。自己愛性人格障害の方も、攻撃的なBさんの反応と似たところを感じます。

本人は愚痴や不満を垂れ流している自覚は無く、事実を報告しているつもりのようですが、伝わってくるエネルギーは「自分は悪くない」という「自己正当化」以外の何物でもありません。

Aさん/Bさんの共通点は以下のとおりです。

・一方的にしゃべり続ける
・人の発言に割り込む
・声が大きい(しかも甲高い)
・頭の中が興奮状態
・親に対する怒りが非常に強い
・人のせいにする
・思考が極端、視野が狭い
・エネルギーが荒い、激しい、大きい

Aさんは質問に対する受け答えができず、何度か角度を変えて質問しても、自分の話したいことを話し続け、物事を順序立てて説明するのが苦手な様子でした。

30分聞き取りをして、何とか状況把握はできたものの、親に対する不満を爆発させて埒が明かないので、私が感じた真の問題点をズバッと提示すると、本人も「そうなんです!」と納得。

「私は頭が悪い」と何度も仰るAさんでしたが、こちらとしては「Aさんなら突破できる」という根拠のない自信(直感)がありました。

2時間ほど根気強く対話を続けると、徐々にAさんが落ち着いてきて、「あっ、私がしゃべりすぎですね。先生どうぞ」と、気遣ってくださるようになったのです。

Aさんが自分を客観視できるようになるなんて、数時間前の暴走ぶりからは到底想像できません。

相談を終える頃には、Aさんが元々お持ちだった「理解力」が引き出され、見違えるほど成長なさったので、私も嬉しかったです。

ご相談を受けたのは一度だけですが、数週間後に「やりたかった仕事に就くことができました!」とお電話をいただき、さらにビックリ。

今にして思えば不思議なご縁で、Aさんは衝動性があまりに強かったため、私も引き受けるのを一瞬迷ったのです。

しかしながら、私の「意識」はどっしりと構えていたため、導かれるようにご相談をお受けした結果、私も成長する機会を得ました。

一方のBさんは、夫のDVとモラハラに関する相談でしたが、不満とグチが止まらないうえに、何を話してもヒステリックに反論を繰り返す始末。

本人の激しさと頭の固さが伝わってきて、私も頭痛がしました(前頭葉が重く固まる感覚)。話も支離滅裂で、「傷つきたくない」「自分が一番かわいい」というエゴが激しかったです。

私が話を核心に戻そうとすると、すかさず別の話を持ち出して「自分」と向き合うことから何度も逃げ出します。

被害者意識と自己正当化が強烈なため、気づきを促そうと「あなたも攻撃的に反論して加害者になってますよ」と伝えたところ…

「えぇっ!私が加害者なんですかぁ?」と素っ頓狂な声を出して驚くので、そのリアクションに私も驚きました(以降、同じやり取りを何度か繰り返す)。

さすがにここまでくると、これまで出会った「DV被害者」とは違うものを感じます。

自分の考えに固執して、初対面の私にもヒステリックになる激情型のBさんの様子から察するに、夫婦それぞれが持つコミュニケーション障害が、DVとモラハラにつながっていると思われます。

一般的には「類は友を呼ぶ」の法則で、同じエゴを抱える者同士が引き合い、結婚生活を通して成長します。でも、成長しない者同士は「強固な共依存夫婦」になりがちです。

「理解者が欲しいんです!」と繰り返し訴えるBさんでしたが、これだけ自分で自分を拒絶(自己否定)していると、「自分が不確か」になるので、エゴが強くなるのも当然のこと。

本人は「他人が理解してくれないから不安になる」と思い込んでいるのですが、実際は本人のエゴ(承認欲と支配欲)が不安の原因です。自己対話ができていません。

最後まで問題を自覚できていない様子でした。

本人の潜在意識が、「DVはイヤ。でも離婚して一人ぼっちになりたくない。働きたくもない。解決されると困る」と私に伝えてくるので、自立を恐れていることは間違いないでしょう。

孤独と不安が強すぎて、自分に頼れない不安感から、他人にしがみつかなければいられない状態です。

いくら口先で「自立したいんです」と仰っても、潜在意識が自立を拒否していれば、私も出る幕がありません…。

共依存で生きてきた人にとって、自立はコワイことかもしれませんが、「独りよがりの自分」に気づくことが自立です。自立しても一人ぼっちにはなりません。

自分の「本心」と交流を持つことで「自己肯定感」が生まれ、一人ぼっちどころか「安心感」が生まれます。自立(エゴの克服)をしなければ、安心して人と「心の交流」ができません。

私としては離婚か別居が最善と思いましたが、Bさんは「外で働きたくない。離婚せずにDV夫と仲良くなりたい」と譲らないので、現実的に心を成長させる方法をいくつかお伝えしました。

以上のように、生まれつきエゴ(恐れ・自己愛)が強い人のサポートは難しいことが多く、本人の自発的な気づきが不可欠とつくづく感じます。

自己愛性人格障害や発達障害がある方は、病的に自己防衛が強いため、客観的に自分の言動を振り返るのが苦手なようです。

その結果、ドクターショッピングさながら、自分に都合のいいことを言ってくれるカウンセラーを求めて、複数のカウンセリングを渡り歩きます。

でも、自分を改める気が無い人にカウンセリングは役立ちません。自分を改めるためのカウンセリングですからね。

自分らしく生きるには、孤独と不安の中から「本当の自分」を見い出すしかないのです。

お二人の相違点は

Aさんは自分の心と向き合う素直さがある

Bさんは自己正当化して問題を自覚しない

つまり「自己洞察力」の差が大きいと思います。いわゆるメタ認知能力(自分を客観視して制御する力)でしょうか。

自分を客観視できる人は、自己反省と自己成長の可能性があります。自分を客観視できない人は、自分の力で成長することが難しいです。

すべての方の可能性を信じたいのですが、発達障害がある場合、精神的暴力(怒りの八つ当たり、言い訳を認めさせようと粘着する等)の迷惑行為も多いので困っています。

自分を変える気が無い(=自分を変えないと決めている)相談者をサポートできないのは、ある意味当然かもしれません。

成長するということは、傷つく選択をする(成長痛を受け入れる)ことでもありますが、多くの方は傷つくことを恐れてエゴにしがみつき、自分で悩みを作り出しています。

素直に自分の非を認められない人(成長痛を避ける人)は、悩みを解決できません。

自己防衛しながら表面的に生きてきた人が、勇気を出して「傷つく人生」を選べるか?

そこにかかっていると思います。

自立コーチ三島

 
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■毒親相談.com主宰 三島恵実
(うつ病・毒親サバイバー)
 
野村證券在籍中に20代でうつ病を発症。
 
自殺未遂を繰り返したのち、セラピーに通い、うつ病と毒親(父が発達障害・母が自己愛性人格障害)の問題を克服。
 
2014年「これでよかった。十分だ」という内なる声と共に、圧倒的な至福感が湧き上がる体験をする。
 
その際、「両親が成長と目覚めの協力者」という「人生のしくみ」に気づく。
 
現在、「意識の成長と目覚め」を目的として、苦しみを心の解放につなげる自立コーチングを提供中。
 
オールドソウル(輪廻転生を卒業するたましい)

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