娘のうつ病は母親が原因「娘に甘える毒親」

自己愛性人格障害
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はじめに

日本初の心療内科 創設者
池見先生のお言葉
病気は感謝の原理を知る機会
池見教授の門弟 杉田先生のお言葉
脳は統合したがっている
統合することで自然治癒力は上がる

”毒親”がうつ病の原因?

私も以前うつ病を患いました。うつ病の原因は諸説ありますが、心理療法の交流分析では、愛着の対象へ出せなかった〈怒り〉を自分に向けている状態と捉えます。

「子供に無関心な親」「親が子供に八つ当たりして感情処理をする」「子供の承認欲求を満たさない」など、精神的暴力/モラハラをする親に〈怒り〉を向けられないから、自分に向けてしまうのです。

虐待を受けるたびにエネルギーを吸い取られた子供は、うつ病・双極性障害・不安障害・統合失調症などの精神疾患を発症します。

〈怒り〉は排泄物と同じで、体の中に留めておけないので、何らかの形で排出する必要がありますが、親に逆らえないから「病気」という形で〈怒り〉を出しているのです。

そもそも、人間は甘えられる相手にしか攻撃性(怒り)を出せないため、親に甘えられない「見捨てられ不安」が強い子供は、怒りの矛先を自分に向けるしかありません。

実は、親が子供を虐待する理由も同様で、子供に甘えている親が〈過去の怒り〉を外に出しているだけです。

毒親(虐待親)にとって子供は、自分の「愛」を分かち合う対象ではなく、自分の「怒り」を八つ当たりするターゲットでしかありません。

お前は迷惑な存在(存在するな)・本当の自分であってはいけない・自分の感情を感じるな・私を喜ばせなさい、という非言語的な禁止令を態度で出していることも日常茶飯事。

ただ、うつ病を克服した私としては、親子問題は「病気の引き金」であって、あなたが葛藤を統合して自立すると心の傷は癒えることを強調したいです。

怒りはエゴ(偏った思考)の防衛反応ですから、まずは怒りを言葉で表現して心のフタを外し、親への期待・被害者意識を理解して「悲しい感情」を自己受容できれば、少しずつ自然治癒力は回復します。

ちなみに、エゴとは「不安ベースの思い込み・自己防衛機制」のことで、自己中心性・支配欲求・承認欲求として、日頃のコミュニケーションに出ています。

特に劣等感・孤独感・欠乏感から生じる、褒められたい・認められたいという受け身の願望・愛情飢餓感が、生きづらさとなっています。

なお、養育者の影響だけではなく、「本人の生まれ持った気質やエゴ(思考パターン)」も病気に大きく関わっていることをご理解ください。

親に怒りを出すことも時には必要ですが、親を責めるだけでは本質的解決に至りません。しかも、親があなたを支配できないのと同様に、あなたも親を支配できません。

つまり、あなたが親離れすることで問題は解決します。

自分で「等身大の自分」を認められない人ほど「親からの承認」に執着しますが、「自己受容と自己承認」こそ、今のあなたに必要なんです。

いつまでも子供のままではいられません。自分で人生を選べる大人である自覚を持ちましょう。イヤな現実に向き合うと、心が成長して「過去の傷」が癒えます。

子供の自立を邪魔する親:親子の役割逆転

私が自殺未遂を繰り返しても、当時お世話になったセラピストさんに「娘の病気は自分には関係ない」と言い切った母。癇癪を起こしては怒鳴り散らし、物を破壊する恐ろしい父。

カウンセリングの勉強中に複数のセラピストさんから、母が自己愛性人格障害、父が衝動性優勢型のADHDと聞きました。

子供心に「大人なのに感情をコントロールできないのはおかしい」と思うことが何度もあったので、両親とも精神疾患があると聞いて納得できました。

親が自己愛性人格障害の場合、愛情を出し惜しみして子供を支配することに依存したり、人の気持ちが分かる「優しい子」をイジメ抜き、その子供が心を病む形で家族の問題を表現することがよくあります。(参照 自己愛性人格障害の母親:特徴と対処法

「子供に気遣いは不要」という親の身勝手な思い込みで、家族への暴力を正当化する”毒親”。この人達にとって子供は、主君である自分に奉仕する家来(けらい)でしかありません。

本来、子供の甘えを満たして自立を助けるのが「親の役割」ですが、親の甘えを子供が満たす「親子の役割逆転」と呼ばれる状況です。

ワガママな親のために子供が「親の役割」を果たし、子供らしく甘えることも許されないのですから、欲求不満で「怒り」が出るのは当然のこと。

病気にならなくても、幼少からの「感情抑圧」が原因で、自分を自由に表現できない人は大勢います。

親であっても所詮は人間ですから、自立(エゴの克服)と成長からは逃げられないのですが、”毒親”は成長を放棄して親子関係に依存します。

普段は子供を無視しておきながら、親を満足させた時だけ気まぐれに「関心」を与えることで、共依存関係を築き上げ、子供の自立を邪魔する親。

家族問題の本質は、自立しない親の強烈な「劣等感と欠乏感」です。

もしあなたが親の立場である場合、責められているように感じるのであれば、「他人が自分に奉仕するのは当然」というエゴが反応している証拠。ご両親の自立と成長がお子様の病気に大きく影響します。

またお子様自身も、意識できていない「怒りや葛藤」と向き合い、自立するタイミングに来ています。

うつ病の娘を自立させたい親のエゴ

自立に必要な愛情を与えなかったにもかかわらず、”自立”と称して病気の子供を厄介払いしようとする親御さんもいます。これは完全なる責任逃れです。

しかも「私は立派な母親」という自己防衛の思い込み(エゴ)で威嚇されるので、子供としてはお手上げ。

私の母も「叔母さんのほうが優しい」と、叔母宅に行くよう勧めてきたことがあり、寂しく思いました。

「私は変わらないからお前が変わりなさい」「自分にできることは何もない」という無責任なメッセージを出し続ける親。

子供と向き合って「親として何ができるか」を考えて欲しいものですが、想像力の欠如で思考がズレています。

自分の子供がうつ病になるという「現実」を突きつけられた際、現実と向き合わず、おのれの保身に走る親は少なからず存在します。その保身の一つが「自立」と称した「追い出し」です。

親が子供と向き合うことが必要とされる状況で、親の責任から逃げ出そうとすることに呆れます。そもそも母子分離につまづいて、基本的信頼関係が築けていないのに、家から追い出そうとするのが大間違い。

子供が安心して自立するには、「養育者との一体感=母なるもの」が絶対的に必要です。この体験が欠落していると「心の支え」が形成されず、救命具無しで大海原に放り込まれることになります。

母親が与えたいものを与えるのではなく、子供と向き合い、思いやりを持って子供の気持ちを察するコミュニケーションが、子供の中に「精神的基盤・心の安全基地」を形成し、めげない精神力(自己肯定感)を育みます。

よって、安心感を与えなかった親側から、病気の子供に別居を勧めるのはNGです。ただし、お子様からのご相談では、エネルギーの消耗を防ぐのと精神的自立のため、可能であれば別居をお勧めしています。

とは言え、別居すれば問題が解決するのではなく、本質的解決には親子それぞれが「一人の人間として自立」しなければなりません。ちなみに自立と孤立は違います。

「独力で何でも解決しなければならない」という独りよがりはエゴ。本当に自立した人は、感謝と共に他者の力を借りることができる人です。

健全な自己愛を育むと心は癒える

最後に私の体験談ですが、自殺未遂を繰り返して実家に戻ってから、病状は悪化の一途をたどりました。

そんな中、人生の師(メンター)と呼べるセラピストさんに出会った私は、変えられない親を変えようとしていた自分に気づかされ、自立と成長の機会を得ました。

回復のカギは「被害者意識の克服」と「親離れ」です。怒り・恨み・憎しみを吐き出すと、自分が対処すべき問題が見えてきます。

セラピーで、ため込んだ感情を受け留めてもらうのと同時に、エゴ(偏った自己愛・執着・自己憐憫)を指摘していただくうちに、病気で「怒り」を表現する必要がなくなりました

耳が痛くなる話やすぐに納得できない話もありましたが、色々なことを教わるなかで徐々に視野が広がり、自分の未熟さを思い知らされたのです。

それまでは一方的に親を批判していましたが、その親と同じ土俵に自分も乗っていると、病気が教えてくれました。

今は相談を受ける側になりましたが、病気を作る三大エゴ(防衛的思考)は、「こだわり/怒り・頑固・プライド」だと感じます。

自分を愛するとは、自分の「良いところ」も「嫌なところ」も、ありのまま受容すること。「認めたくない自分」を素直に認めて統合すると、健全な自己愛が育まれ「心の安全基地」が確立されるのです。

とはいえ、誰もが私と同じ道をたどるべきとは考えていません。人それぞれ自立の学び方や成長のスピードも違いますし、私の両親のように「学ばない」という学び方をする人もいます。

自分でも驚いていますが、今の私は「あの両親だからたくさん学べたんだなぁ」と、客観的に親を認められるようになりました。

病気のお陰で「自分じゃない自分」に気づけたので、病気には感謝しています。自分の意志次第で「すべて」を成長の糧にできる、と学んだ貴重な体験でした。

同じエゴを抱える者同士が反応するので、自分の中のエゴ(こだわり/怒り・頑固・プライド)に気づかなければ状況は変わりません。

うつ病や境界性パーソナリティ障害の源にある「共依存」は、自分にもメリットがあるから成立します。中途半端に親を恨んでいては回復できません。

メリットを手放してでも、自立(エゴを癒して本当の自分で生きること)を選びますか?

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